2020.04.06

Writer:
まえかわ

新コロナと社会

中国発症の新型コロナウィルス(通称新コロナ)ですが、
会社日記に、後々振り返った際の当時のログとして残しておきたいと思います。

年末前に中国武漢で「特定できないウィルスの感染と思われる症例」が
(20人だか30人だか)発生しているという報告がWHOに上がります。

当時も少しニュースになった様ですが、症例も少なく
世界も「また中国か」位にしか考えていない、日本国内においては
専門家の方はどうか分かりませんが少なくとも大きなニュースでも無く、
一般庶民は全く気にもかけていない、というのが当初状況です。

ところが、2週もしない1月初めには武漢でのパンデミックと医療崩壊が報道され始め、
あれよあれよという間に1000万人都市の武漢が封鎖されました。

「どうやらキツいインフルみたい」「放置すると肺がヤバい」
「衛生悪いところだから広がるんじゃないの?」
と日本でも騒がれ出したのがこのころです。
それでも社会は対岸の火事。日常への影響はほぼ無い状況でした。

ところが1月後半から2月頭にかけて、
中国の人々が行きかう春節を境に日本も当事者になってきてしまいます。
社会が当事者認識を嫌でも持たされたのが4000人を抱えて海外をクルーズする
「ダイヤモンドプリンセス号」の寄港(2020/2/3)でした。
既に船内での感染者発生が分かっていたため、船上隔離が行われ、
日々状況が大々的に報道され、結果として多数の船内感染、亡くなる方も出るという結果に。

合わせて、海外渡航者・帰国者の周りからちらほらと国内感染も認知され始めます。
ダイプリ号の騒動あたりから、日本の小売店頭から「マスク」が姿を消してしまいます。
ネットでは不当な転売屋が買い占め→市場の10倍~100倍の転売で
荒稼ぎする事が問題になりました。(後に法規制もされました)
中国全土に広がった感染と都市機能の低下や中国国内産業の影響も聞こえ始め、
「中国からモノが来なくなる」との情報がデマを呼び、
国内生産シェアがかなり高いはずのトイレットペーパーやティッシュも
一時市場から無くなるなど日本国内もいよいよ情報錯綜しパニック気味になりました。

2/13に九州の非都市部に出張していましたが、
片田舎のドラッグストアでさえ、マスクが一切無くなっている状況でした。

1月にはほとんど感染者のなかったヨーロッパ(特にイタリア・スペイン)が、
2月中旬にはあれよあれよと感染者数・死亡者数共に伸び始め、
早々医療崩壊(本来治せる人に対しても医療が提供できない飽和状態)を
招いてしまったのを見て驚愕しました。

2月の下旬、日本の社会でも集会の自粛、海外渡航の自粛などが叫ばれ始め、
ギリギリの判断で学校は長期休校になり、卒業式などは取りやめや規模縮小され、
いよいよ社会活動の制限影響が出始めました。
2020日本開催のオリンピックも1年延期が決まる、
これも後世に残る大きなネタだと思います。
4月頭、今時点では感染拡大を続ける状況を前に都市の封鎖を含む措置が取られるかどうかの
瀬戸際という空気になっています。

新コロナ影響で、社会・会社もリアルなBCPに直面し
嫌でもプラン策定に動かざるを得ない状況になりました。
(BCP:事業継続計画。リスク発生時にも事業をどの様に続けるかの計画)
 ・様々な形でのリモートワークの環境準備、設備投資
 ・リモートを行うためのルール改定、業務自体の整理
 ・優先事業と非優先事業のリスク切り分け
 ・そもそも”有事発生時”に何をどういう順にやるかの想定
 ・どうしても遠隔ができない部門や要員の処遇、行動ルール
   ・待機要員の候補検討
   ・出勤方法(交代勤務・近隣宿泊)
   ・休止期間中のアクションプラン(営業無いけど仕掛けとしてxxをする、など)

さらに現場的には、リモートで作業と言っても・・・効率落ちるのは仕方ないとして、
適切な量の仕事をこなしている(要はサボっていないか?)をどう図ればいいのだ??
という声もネットに溢れています。

弊社では、かなり以前より一部作業の安全な遠隔作業環境として、
自社VPNの整備と2台作業体制を作っていますが、
業務により、お客様都合で持ち帰れない作業も多々あります。
お客様側も含めて、制度・ルールの見直しも行われおり、
後々、”この新コロナ事象が日本の業務IT改革・変革のキッカケだった”
と言われる時代がくるのかな?と考えたりしています。

まずは、この新コロナ事象に対峙している我々現役世代が、
後の世代に語られる際に”何とか上手く乗り越えてくれて今が有る”と言ってもらえる様、
各人・各社・各組織がそれぞれに出来る「公益に資する」行動を意識し、
頑張って乗り越えましょう